「他に何好きなの?」
意外だった。こいつ、人に興味とかあるんだ。
何て言えばいいのか少し迷った。 いつもなら、可愛いものを手当たり次第に言っておくだけ。ほんとは別に好きじゃないのに、好きって言っておいた方が便利だから。
でも、佐野にはそういうの、しなくていい気がした。
「…アクション映画が好き。音楽は洋楽かな。アイドルは好きじゃないし…ミステリー小説も読む。アウトドア派だし…図鑑とか、見るの好き」
気づいたら余計なことまで喋っていた。 佐野が黙っているのに気づいて、ハッとした。
最悪。ペラペラと。
ふと見ると、佐野が頬杖をついてじーっとあたしを見ていた。
なに。今から何言われるの。
「男みたいだな」
……ノンデリ男。
「悪い?」
イラっとして、つい喧嘩腰になる。でも、これは佐野のせい。ここで何を言われても、全部佐野が悪い。


