負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る

 放課後、校門で須藤に会った。

「今日で30日だし、再テストしよう。はい、笑って」

「いきなり!? ……ど、どうかな」

「45点」

「えー」


 須藤は自転車を押しながら隣を歩いている。

 夕日はほとんど沈んで、街灯がチカチカ光り始めていた。


「女の子の笑顔が好きじゃない男なんていねえから、笑うのは頑張れよ、ほんと」

「そうなの? 須藤も笑顔を向けられたら嬉しい?」

「そらそうよ」


 そうなのか。

 いつも私ばっかドキドキさせられて悔しいし、やり返したいよね。

 ぎゅっと目をつぶって開けて、口も閉じてゆっくり開ける。


「籐也くん」

「は?」

「えへへ……どう、かな?」


 須藤が私を見てぽかんと口を開けた。

 おお、いい感じじゃない?


「須藤? どう?」

「あー、うん、そうだな。……前よりマシ」

「えー、それだけ?」

「うるせえな。まあ、かわいいんじゃないの」

「やった!」


 少しは変われたかな。

 少なくとも、こいつが驚くくらいには。

 帰ったらまた顔のストレッチしとこ。

 次は、ドキドキさせてやる!