——そこからずっと、のわの方を見るばかり。

あれ?今日って、先輩が勉強を教えてくれるはずじゃ...。

こんなにずっと見つめられたら、照れちゃうよっ...。

顔が徐々に赤くなっていくのが分かる。

「んふ、かわいっ。顔。赤くなったね。」

のわと、先輩しかいない教室で声が響く。

「へ!?」

どっ、どういうこと!?

何か今日、昨日と違うよ!?

何ていうんだろう...。

昨日まで、普通の関係(?)だったのに、今日は1年前からずっと仲良い同級生です!!みたいな?

というか...顔が赤くなるのを待ってたってこと!?

「えっと...あの...。」

「あー、勉強始めたいって?」

こくんと頷く。

「じゃあ始めよっか。」

「はいっ!」

そう言って、机の中から教科書とノートを取り出す。

さっきのは、何だったんだろう...。

「あ、教科書とかいらない。」

「えっ...?」

「だって、





恋の授業だから。」

「えっ...!?」

え?え?恋の勉強なの!?

のわ、聞いてないよっ?

「えっ、あの...!?」

「もー、乃羽ちゃんは、おばかさんだなぁ。放課後の授業やるって言ったら、恋の授業しかないしょ。」

「わっ、そうですね!のわ、ばかなんで...。」

「かわいっ。」

今先輩なんか言ったかな?気のせいかっ。

先輩は、ごほんと咳をしていう。

「じゃあ、恋の授業始めるよ?」

「あっ、はいっ!」

「説明するね。乃羽ちゃんは、俺の言う事を聞くだけでいい。ただそれだけ。」

「わかりましたっ!」

言う事ってなんだろう...。

コンビニでピザまんとコーラ買ってこいとか?

それなら、楽勝っ。