『ちょっとくらい無理を言っても、あいつなら大丈夫だ。お前は昔から遠慮しすぎるところがあるけど、湊になら、わがまま言っていい。あいつは本当にいい奴なんだ』
「……うん」
うなずいたけども、胸の奥はざわついた。
その方が兄も安心できるのはわかる。でも……。
もう気づいていた。
自分は湊さんに惹かれはじめているってことに。
湊さんなら親友の妹である私のことも最後まで責任待ってみてくれるだろう。
その責任感や優しさを誤解しそうになる。
彼は私を妹としか思っていないのに。
それに、上司からお見合い話がくるような人にふさわしい女性になれるかも自信がない。
だからもう、これ以上気持ちが募らないうちに、彼から距離をおいたほうがいい。
思わず押し黙ってしまった私に、兄は何か言いたそうに声を出した。
けれど、横から声がかかり、
『悪い、急患だ。切るな』
慌ただしく電話を切った。
その直後、竹田主任から例の社員寮への入室が認められたと連絡が入った。
湊さんに話すなら、早い方がよかった。
「……うん」
うなずいたけども、胸の奥はざわついた。
その方が兄も安心できるのはわかる。でも……。
もう気づいていた。
自分は湊さんに惹かれはじめているってことに。
湊さんなら親友の妹である私のことも最後まで責任待ってみてくれるだろう。
その責任感や優しさを誤解しそうになる。
彼は私を妹としか思っていないのに。
それに、上司からお見合い話がくるような人にふさわしい女性になれるかも自信がない。
だからもう、これ以上気持ちが募らないうちに、彼から距離をおいたほうがいい。
思わず押し黙ってしまった私に、兄は何か言いたそうに声を出した。
けれど、横から声がかかり、
『悪い、急患だ。切るな』
慌ただしく電話を切った。
その直後、竹田主任から例の社員寮への入室が認められたと連絡が入った。
湊さんに話すなら、早い方がよかった。



