無口な警察官様とのまさかの同居生活についてご報告します〜過保護で甘々で困っているのですが…!〜

一時間勤務してから、先に主任の退勤時間となった。
冬に近づく今時期、明け方は寒い。
帰り支度を済ませた主任の格好は、ダッフルコートとウールの帽子という防寒スタイルだった。

「おつかれさまです」
「うん、じゃあお先に失礼するね」

といったものの、主任は言いづらそうに少し間を置くと続けた。

「最近元気ないけど、何かあった?」

周りを気にしたり、そわそわしているのは私も自覚していた。
園を管理する主任にも、万一のことを考えて今の状況を伝えておいた方がいいのかもしれない。

小林さんに話したように説明すると、主任はとても動揺し、自分のことのように心配してくれた。

「そっか……それはただごとじゃないな。話してくれてありがとう」
「捜査依頼できるよう、色々と動いているところです。実は今は現職警察官である知り合いの男性の家に仮住まいして協力してもらっているところでして……。くれぐれもこの園には迷惑かけないようにします。本当にすみません……」
「きみが謝ることじゃないよ。……けど、ちょっとな……」

主任は腕を組み、少し考え込むような仕草をした。