「湊さんって本当に礼儀正しくて、正義感が強くて……なんだか騎士様って感じ」
「“白馬の騎士”か。それはいいな!」
兄は嬉しそうにうなずいた。
「たしかにあいつは育ちもいいからな。父親は警察の中枢にいるらしいし、母親も政治家の娘さんでな」
「……え……」
思わず固まった。
エリートの中のエリートじゃない……?
どおりで、なんとなく気品があると思った。
高校生の頃から落ち着いていたのも、家庭がしっかりしているからなのかもしれない。
「でも血統以上に、真面目で正義感が強いんだ。ご両親はエリートコースを歩ませたかったみたいだけど、湊は『ちゃんと“現場”を経験したい』って、叩き上げの道を選んだんだよ。あいつらしいよ」
「……うん。わかる気がする」
「ま、時間はかかっても、最終的にはあいつはトップに行く人間だと思うけどな」
それも納得できる。
あんなに素敵な容姿をしていて、中身も育ちも申し分ない人がいるだなんて信じられない。
そんな人に「守りたい」と言われたのも、いまだに夢のようだ。
「ま、打ち解けたんなら何よりだ。このまま湊に娶ってもらえ」
「めと……っ!? なんでそう飛躍するのっ」
夢見心地になっていた私は、兄のとんでも発言に首を振った。
「“白馬の騎士”か。それはいいな!」
兄は嬉しそうにうなずいた。
「たしかにあいつは育ちもいいからな。父親は警察の中枢にいるらしいし、母親も政治家の娘さんでな」
「……え……」
思わず固まった。
エリートの中のエリートじゃない……?
どおりで、なんとなく気品があると思った。
高校生の頃から落ち着いていたのも、家庭がしっかりしているからなのかもしれない。
「でも血統以上に、真面目で正義感が強いんだ。ご両親はエリートコースを歩ませたかったみたいだけど、湊は『ちゃんと“現場”を経験したい』って、叩き上げの道を選んだんだよ。あいつらしいよ」
「……うん。わかる気がする」
「ま、時間はかかっても、最終的にはあいつはトップに行く人間だと思うけどな」
それも納得できる。
あんなに素敵な容姿をしていて、中身も育ちも申し分ない人がいるだなんて信じられない。
そんな人に「守りたい」と言われたのも、いまだに夢のようだ。
「ま、打ち解けたんなら何よりだ。このまま湊に娶ってもらえ」
「めと……っ!? なんでそう飛躍するのっ」
夢見心地になっていた私は、兄のとんでも発言に首を振った。



