これまでのことをかいつまんで話、今は警察が動いてくれるまで知り合いの家に仮住まいしていると伝えると、小林さんはすごく驚いて心配してくれた。
「心配だよ。千沙ちゃんはかわいいし、怖いことにならないといいけど……。早く落ち着くといいね」
「ええ……」
温かく言ってもらえるのはうれしいけど、心配されると余計に不安が増してくる。
本当に解決できるのだろうか……。
※
湊さんとの日常は、やっぱり聞いていた通り、すれちがうことが多い毎日だった。
朝早く家を出て、帰るのは午後八時や九時。もっと遅い時もあった。私も週二回は深夜勤務があるため、同居し始めてから最初の一週間の間に一緒に過ごしたのは、一日しかなかった。
その一日は、一緒に私の家に行って状況を確認してくれた。
チラシはいつものように玄関のドアに貼られていた。
赤い油性ペンで「淫乱」と殴り書きされたものと、「男好き」との二枚があった。
湊さんは厳しい顔でチラシをはがした。
紙をよく見るだけでなく、さわったり、すかし見たり、匂いをかいだりもした。
「心配だよ。千沙ちゃんはかわいいし、怖いことにならないといいけど……。早く落ち着くといいね」
「ええ……」
温かく言ってもらえるのはうれしいけど、心配されると余計に不安が増してくる。
本当に解決できるのだろうか……。
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湊さんとの日常は、やっぱり聞いていた通り、すれちがうことが多い毎日だった。
朝早く家を出て、帰るのは午後八時や九時。もっと遅い時もあった。私も週二回は深夜勤務があるため、同居し始めてから最初の一週間の間に一緒に過ごしたのは、一日しかなかった。
その一日は、一緒に私の家に行って状況を確認してくれた。
チラシはいつものように玄関のドアに貼られていた。
赤い油性ペンで「淫乱」と殴り書きされたものと、「男好き」との二枚があった。
湊さんは厳しい顔でチラシをはがした。
紙をよく見るだけでなく、さわったり、すかし見たり、匂いをかいだりもした。



