無口な警察官様とのまさかの同居生活についてご報告します〜過保護で甘々で困っているのですが…!〜

「頼む、約束してほしい」

はっとして見上げてきた彼女を、じっと見つめる。

「この家に仮住まいしていることを知られるのは時間の問題だが、少しでも犯人をかく乱したいんだ」
「……わ、わかりました。約束します」

彼女は顔を真っ赤にしてうつむくと、小さな声で言った。
はっとなり、俺は慌てて彼女から離れた。

「ご、ごめん、つい強引になってしまって……」
「い、いえ……。隙のある行動をして湊さんにこれ以上ご迷惑かけるようになるわけにはいきませんし」
「俺はいいんだ。……ただ、きみに何かあったら、俺は生きた心地がしなくて……」

可能なら、一日中閉じ込めておきたかった。俺の腕の中に、しっかりと。

胸が苦しくなった。
彼女を怖がらせるような行動はしないと決めていたのに、何をやっているのだろう。

「……じゃあ、俺はそろそろ行くよ」
「はい、気を付けて」
「きみもな」
「はい」

にっこり笑った彼女の笑顔に少しほっとして、俺は家を出た。