私、白石千紗は、現在二十五歳。都内にある私立病院併設の保育園で保育士をしている。
短大を卒業してすぐの二十歳から勤めた保育園が閉園となり、再就職先を探していた私に兄が声を掛けてくれた。
兄が外科医として勤める病院が、従業員向けの保育園を新設することになり、募集をかけているという。
彼の口添えもあり、無事に採用。勤め始めて半年以上が経った。
身長は百五十七センチと小さめで普通の体形。
顔だちもごく普通――のはずなんだけれど、大きな目をした童顔のせいか、保護者からは実年齢より下に見られることが多い。
唯一「この顔でよかった」と思える瞬間は、子どもたちがすぐに懐いてくれるときくらいだ。
そんな平凡な私の生活はとても穏やかで幸せだった――あの日までは。
ある日突然、玄関のドアに紙切れが貼られた。
短大を卒業してすぐの二十歳から勤めた保育園が閉園となり、再就職先を探していた私に兄が声を掛けてくれた。
兄が外科医として勤める病院が、従業員向けの保育園を新設することになり、募集をかけているという。
彼の口添えもあり、無事に採用。勤め始めて半年以上が経った。
身長は百五十七センチと小さめで普通の体形。
顔だちもごく普通――のはずなんだけれど、大きな目をした童顔のせいか、保護者からは実年齢より下に見られることが多い。
唯一「この顔でよかった」と思える瞬間は、子どもたちがすぐに懐いてくれるときくらいだ。
そんな平凡な私の生活はとても穏やかで幸せだった――あの日までは。
ある日突然、玄関のドアに紙切れが貼られた。



