愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

 息を深く吸い、会ったら伝えようと決めていたことを、数回胸の内で繰り返した。

 もう、私の思いを伝えるしかない。それしか、東條さんの気持ちを知るすべはないんだ。いつか別れが来るなら、いっそうのこと──

「今日、婚約者さんに会いました」

 東條さんが動きを止めた。

「私……東條さんが好きです」

 するりと言葉が出た。
 東條さんは目を見開くと、息を呑んで口を引き結んだ。

「ずっと好きでした。でも、婚約者がいるってことは、東條さんは私と同じ気持ちじゃないんですよね」
「違う、それは」
「婚約者の方は婚約を解消したいっていってたけど、東條さんはそうしないってことは、彼女に少なからず好意を持っているってことですもんね」

 いいながら、涙が込み上げてくる。
 どんなに麗華さんと結城くんが私を応援しているっていったって、東條さんに気持ちがなければどうしようもないんだよ。

「私のことを少しは好きでいてくれてると思ってたけど」

 勘違いだった。もうお弁当は作れない。そう話し終える前に涙があふれ、言葉が出てこなくなった。