愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

「そうだよ。俺はドリップを教わってもやらないと思うよ。それならインスタントでいいかな」
「でも、コーヒーメイカーで淹れるくらい、コーヒーは好きなんですよね?」
「どうだろうな。このコーヒーメーカーだって、さざんかのコーヒーを家でも飲みたいと思って買っただけだし」

 ドリップパックにコーヒーの粉を、タンクに水を注いでセットするだけで美味しいコーヒーができあがる。所要時間は十分かそこらだ。
 忙しい朝でも便利だと思ったんだが、案外、その数分がなかったりする。

 実際のところ、コーヒーメイカーを毎日使うことはなくなって、インテリアと化している。

「効率を考えたら、インスタントが最強だからな」

 コーヒーが抽出される様子を眺めながら話していると、たまにならこうして淹れるのも悪くないと思えた。

「時間をかけて淹れるドリップコーヒーって、特別な味がしませんか?」