愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

「統計と分析は俺がやってるわけじゃないが、見ることはできるな」
「……そう思ったら、恥ずかしい料理は載せられないなとか思って」

 ずいぶん可愛いことをいってくれるな。
 こういう瞬間、もしかしたら咲良ちゃんも俺のことを好きなんじゃないかと、期待してしまう。そうであったら、どれほど幸せか。

「別にカップラーメンが送られても驚いたりしないよ。学生だって忙しいときあるだろう」
「ラーメンを食べる時は、サラダや果物も食べるよう心がけてます」
「さすが俺の健康管理部だな」
「なんですかそれ。──さあ、食べましょう!」

 くすくすと笑った咲良ちゃんは、両手を合わせて「いただきます」というと、真新しい箸を手に取った。

「いただきます」

 最初に手を伸ばしたのは温かいポトフ。スープを一口飲めば、優しい味が胃に染み渡る。山盛りのキノコご飯も、バターが染みた鮭のホイル焼きも、どれも温かい。

「お口にあいましたか?」

 おそるおそる聞いてくる咲良ちゃんに、美味しいよっていえばいいだけなのに、その一言がなかなか出てこなかった。
 不安そうな声が俺を呼んだ。

「……東條さん?」