愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

「……どれだけ世話しないんですか。じゃあ、絵とか写真飾ったり!」
「咲良ちゃんは部屋に写真、飾ってるの?」

 写真に興味を示したらしい東條さんは、テレビ台の方を見た。棚もついている立派な台には、リモコンと本が数冊置かれているだけで、ほとんど空だ。

「置いてますよ。死んだお父さんと三人で撮った写真と、あと、入学式にお母さんと二人で撮った写真と」
「家族写真か……いいね、そういうのも」

 少し寂しそうに笑ったのは気のせいだったのか。東條さんは「キッチンだけど」といいながら棚を開け始めた。
 興味を示してくれたのかと思ったけど、写真、好きじゃなかったのかな?

 いそいそとキッチンを覗き込んだ私は、想像以上の広さに声を上げて驚いてしまった。

「広い! ここ四畳くらいはありますよね?」
「それくらいかな。全然料理しないから、宝の持ち腐れって感じだけど」

 苦笑する東條さんは、棚を開けながら調理器具や食器のある場所を教えてくれた。
 それにしても、棚に納まっているものは、どう見たって収容規模に反して少ない。