愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

「ちょっ、結城くん、勝手に読まないでよ!」

 慌ててスマホを閉じると「気付くの遅っ」と笑われた。

「あの二人に見られたら、もっと突っ込まれるんじゃない? 気をつけな」
「ご忠告ありがとうございます!」
「そんな怒んなくてもいいじゃん。じゃあまたね、坂下さん」

 苦笑を見せた結城くんは、手をひらひらさせながら去っていった。
 これからは結城くんにも気をつけなくちゃと思っていたら、また、手の中でスマホが震えた。慌てて開くと「これから会議だからまた後で」とメッセージが残っていた。

 いってらっしゃいのスタンプを押してから「明日はいつもの駅で待っています」と返事をした。

 明日、ついに東條さんの自宅に行くのか。
 どんなところに住んでいるんだろう。ベンチャー企業の社長ともなれば、やっぱり、高層マンションとかかな。それとも、デザイナーズマンションとか。
 想像したらそわそわしてきた。