愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

 だって、あんなにカッコよくて恋人がいないとか……そんな奇跡はないんじゃない。

「バイト三昧でサークルに入らないし、合コンにもほとんどこない」
「オシャレは二の次で地味子の咲良に春が!」
「お前ら、坂下さんをディスるのか喜ぶのか、どっちなんだよ」
「ディスってないわよ」

 頷き合う二人は私に好奇心の眼差しを向けた。

 ええ、そうですとも。
 大学デビューはほぼ失敗というか、高校二年以降、彼氏といえる存在どころか恋もしていませんでしたよ。そんな私でも、仲良くなってくれた二人には、色々と感謝している。

 実家暮らしの陽菜ちゃんは、親とケンカして私のアパートに避難してきたり、かと思えばお母さんの作ったお惣菜をお裾分けだといって持ってくる。猪原さんは、お姉さんとルームシェアしていて、お姉さんの恋人が来る日にうちへ転がり込んだり。

 うちは丁度いい避難場所らしいけど、そのおかげで仲良くなれたんだよね。

「……東條さんのことは、好きだけど」
「ほらやっぱり!」
「でも、陽菜ちゃんのいうように、地味子だし」