卵焼きに鶏肉の照り焼き、カボチャの煮つけとレンコンのきんぴら、それから小松菜と油揚げの和え物。お弁当箱におかずをぎゅうぎゅうに詰め込んで、鮭のほぐし身を入れたおにぎりを沿えれば完成だ。

 スマホでお弁当を撮影し、私のお弁当画像だけをモニター専用アプリで写真をアップロードする。

「東條さん、今日も美味しいかったっていってくれるかな」

 朝、大学の最寄り駅で洗われたお弁当箱と交換する。
 いつも美味しかったて言ってくれるけど、最初に東條さんがいっていたほど、リクエストをされることはない。

 リクエストされたといえば、男の人のお弁当だからと意識してお肉をいっぱい入れていたことに対し、野菜を多めにと注文されたくらいかな。

 サンドイッチとかオムライスにする時もあるけど、基本はヘルシーな和食のお弁当だ。

「この生活を始めてから、もうすぐ一週間か……」

 お弁当箱を包みながら、ふと冷蔵庫に貼ってあるカレンダーを見て、先週の日曜を思い出した。

 一緒にお弁当箱を買いに行ったんだよね。
 そこで初めて、自分のお弁当箱と大きさが違うことを目の当たりにして、戸惑いと不安を覚えたんだ。