愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

「私、東條さんが食事を疎かにしてるの、本気で心配しているんですからね」

 まだ怒った顔している咲良ちゃんは「彼女さんが怒っても、休日のご飯を作ります」なんていいだした。
 いや、彼女なんていないんだけど。むしろ、俺にとっては役得じゃないか。

「それじゃ、週末は俺のマンションに招待しないとだな」

 嬉しさに頬が緩んでそういえば、咲良ちゃんはきょとんとした。

「え?」
「料理、作ってくれるんだろう? 楽しみだな」
「え、あ、いや、作り置きの総菜をお届けしようと思っただけですけど……あれ?」
「レンジで温めるの嫌いだっていっただろう。作ってくれるんだよね」

 これはもう押すしかないだろう。
 笑顔で尋ねれば、同様を見せた咲良ちゃんは「頑張ります」と小さく呟いた。ヘッドライトに照らされた顔が、ほんの少し赤く見えたのは気のせいだろうか。