なぜ急に【珈琲さざんか】が出てくるのかと首を傾げながら、俺はこの突拍子もない発想にただ驚いていた。
あまりにも突然すぎる。
言葉を探しながらフロントガラスを見ると、タイミングよく信号が青に変わった。
この幸運はなんなんだ。
まさか片思いの相手から、手作り弁当を作りたいなんていわれる日が来るなんて。ベタな恋愛小説みたいな展開だけど、喜ばない男がいるだろうか。
「あの、東條さん。お弁当があったら、さざんかに来なくなっちゃいますか?」
「さざんか? 弁当があっても、店には行くよ。まだ、咲良ちゃんのコーヒーも飲んでいないし」
あの店に行くのは、半分くらい咲良ちゃんに会いたくてなんだが、どうやらその気持ちはまったく伝わっていないようだ。
それが少し寂しいような、ホッとしたような複雑な思いが込み上げる。
「じゃあ、お弁当作っていいですか?」
「俺は助かるけど、大変じゃない?」
「一人分も二人分も一緒ですよ。あ、でもどこに届けたらいいのかな……」
「それなら俺が取りに行くよ。大学の最寄り駅とかさ」
「なるほど……じゃあ、作っていいんですね!」
あまりにも突然すぎる。
言葉を探しながらフロントガラスを見ると、タイミングよく信号が青に変わった。
この幸運はなんなんだ。
まさか片思いの相手から、手作り弁当を作りたいなんていわれる日が来るなんて。ベタな恋愛小説みたいな展開だけど、喜ばない男がいるだろうか。
「あの、東條さん。お弁当があったら、さざんかに来なくなっちゃいますか?」
「さざんか? 弁当があっても、店には行くよ。まだ、咲良ちゃんのコーヒーも飲んでいないし」
あの店に行くのは、半分くらい咲良ちゃんに会いたくてなんだが、どうやらその気持ちはまったく伝わっていないようだ。
それが少し寂しいような、ホッとしたような複雑な思いが込み上げる。
「じゃあ、お弁当作っていいですか?」
「俺は助かるけど、大変じゃない?」
「一人分も二人分も一緒ですよ。あ、でもどこに届けたらいいのかな……」
「それなら俺が取りに行くよ。大学の最寄り駅とかさ」
「なるほど……じゃあ、作っていいんですね!」


