愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

 お父さんが過労で早世したのを、お母さんは凄く後悔している。自分が無理をさせたんだ。もっと食事に気を遣っていれば。そう何度も泣きながらいっていた。

 東條さんは若いけど、若さでカバーできるのは短い期間だけなんだよ。私のお父さんみたいには、なってほしくない。

「もしも倒れたら、東條さんのお母さんだって……東條さん?」

 冷凍食品の陳列棚から、東條さんはお弁当を一つ取り出した。私と同じハンバーグとピラフのセットだ。私の持っていたカゴにそれを入れると、カゴの持ち手を掴みながら少し笑ってくれた。

「咲良ちゃんのオススメはこれだよね? せっかくだから副社長にも買っていくかな。あいつも食には無頓着でさ」
「……オススメなら、他にもあります!」

 私の気持ちが少しは届いたのかな。そんな気がしてホッとしながら、広い冷凍食品コーナーを隅々まで回った。