愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

「俺、真剣だからね」

 ちゅっと頬に唇が寄せられ、驚いてコーヒーをこぼしそうになった。

「もう、不意打ちでそういうことはやめてください!」
「嫌だった?」
「そうじゃないけど……心臓がもちません」
「それは大変だ。じゃあ、許可をとればいいかな。……キスしていい?」

 楽しそうに笑う一織さんは、私の手からカップを取り上げるとテーブルに置く。

 唇が触れそうなところまで顔が近づく。
 これでダメっていったら、どうなるんだろう。ふと疑問がよぎったけど、ダメなんていえるわけもなく、一織さんの首に手を回して「ちょっとだけですよ」と返した。

 窓から差し込んだ朝日が私たちに降り注ぐ。
 キスだけで終わりそうにない熱い口づけを受け止め、幸せを噛み締めながら、これから二人で歩んでいく日々に思いを馳せた。

 二人で幸せを作っていこう。
 殺風景なテレビ台を、たくさんの思い出と写真で埋め尽くせるくらい、幸せな家族になろう。