納会が終わった後、ご機嫌な社員さんたちに見送られ、私たちは会社を出た。
「すごくアットホームな会社ですね」
「ははっ、社員には東條建設にいた頃からの付き合いも多いからな。特に荒木は俺とあの男の確執をずっと気にしていてな」
「荒木さんとは付き合いが長いんですね」
「付き合いは大学の頃からだから、十年になるかな」
ハンドルを握る一織さんは、噛み締めるように「頼れる社員ばかりだ」といった。
「そこに、私も加われるのかな……」
「あいつらのことだ。もう加えているぞ」
「そうですか?」
「咲良ちゃんは、俺の健康管理責任者だからな」
一織さんに、笑いながら「自分で宣言しただろう」と訊き返され、勢い任せで食生活を管理するといってしまったことを思い出す。
冷静になれば、学生の私がなんて大きなことをいったのかと、恥ずかしさが込み上げてきた。
火照る両頬を手で包み込み「がんばります」といえば、一織さんは「それじゃ」と呟いてハンドルを切った。
「ちょっと買い物に行こうか」
「買い物ですか?」
「そう。モーニングコーヒーを飲むのには、コーヒー豆が必要だろう?」
「すごくアットホームな会社ですね」
「ははっ、社員には東條建設にいた頃からの付き合いも多いからな。特に荒木は俺とあの男の確執をずっと気にしていてな」
「荒木さんとは付き合いが長いんですね」
「付き合いは大学の頃からだから、十年になるかな」
ハンドルを握る一織さんは、噛み締めるように「頼れる社員ばかりだ」といった。
「そこに、私も加われるのかな……」
「あいつらのことだ。もう加えているぞ」
「そうですか?」
「咲良ちゃんは、俺の健康管理責任者だからな」
一織さんに、笑いながら「自分で宣言しただろう」と訊き返され、勢い任せで食生活を管理するといってしまったことを思い出す。
冷静になれば、学生の私がなんて大きなことをいったのかと、恥ずかしさが込み上げてきた。
火照る両頬を手で包み込み「がんばります」といえば、一織さんは「それじゃ」と呟いてハンドルを切った。
「ちょっと買い物に行こうか」
「買い物ですか?」
「そう。モーニングコーヒーを飲むのには、コーヒー豆が必要だろう?」


