広いベッドで向き合って横になり、手を繋ぐ。こうして一織さんと手を繋いで眠るのは三回目。
両想いだと知って泊ることになった最初の日は、幸せ以上に緊張でカチコチになった。着替えを取りに行った次の日は、一番お気に入りの下着を荷物に入れて、万が一にも備えた。
でも、一織さんは私の手をふにふにと触って話をするだけで、後はなにをするわけでもない。
きっと今夜も、私が眠くなるまで手を握ってくれているんだろうな。
「明日はお弁当お休みになっちゃいますね」
「うん? それなんだけど、お弁当の代わりにブランチへ行くってのはどう?」
「ブランチ?」
「午前中は講義ないっていってただろう」
硬い指先で、私の柔らかい掌をふにふにと揉みながら、名案だろうというように、一織さんは誘ってきた。
「でも、お仕事ありますよね?」
「頑張って明日の午前中は時間を確保しているよ。朝会の後にある会議も自宅からで問題ないし」
「……無理してないですか?」
今夜だってきっと、私のために時間を作って駆け付けてくれたんだよね。下心があってのサプライズだなんていってたけど、すごく心配してくれてたんだろう。
両想いだと知って泊ることになった最初の日は、幸せ以上に緊張でカチコチになった。着替えを取りに行った次の日は、一番お気に入りの下着を荷物に入れて、万が一にも備えた。
でも、一織さんは私の手をふにふにと触って話をするだけで、後はなにをするわけでもない。
きっと今夜も、私が眠くなるまで手を握ってくれているんだろうな。
「明日はお弁当お休みになっちゃいますね」
「うん? それなんだけど、お弁当の代わりにブランチへ行くってのはどう?」
「ブランチ?」
「午前中は講義ないっていってただろう」
硬い指先で、私の柔らかい掌をふにふにと揉みながら、名案だろうというように、一織さんは誘ってきた。
「でも、お仕事ありますよね?」
「頑張って明日の午前中は時間を確保しているよ。朝会の後にある会議も自宅からで問題ないし」
「……無理してないですか?」
今夜だってきっと、私のために時間を作って駆け付けてくれたんだよね。下心があってのサプライズだなんていってたけど、すごく心配してくれてたんだろう。


