愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

「さすがに土壇場の予約だから、最上階は無理だったからさ。せめて、ルームサービスくらいは豪華にと思ってさ」

 オードブルやクリスマスケーキも予約していたと聞き、ほんの少しだけ食べてみたかったなと、食いしん坊な私が顔を覗かせた。

「でも、これでよかったのかもな」
「そうですね。陽菜ちゃんには悪いけど、大きなトラブルにもならなかったわけだし」
「まあ、それもだけど……はじめてホテルに誘うなら、やっぱり最上階かなって。咲良ちゃんの誕生日に、予約を入れようか」
「えっ!?」

 突然の提案に驚くと、一織さんは「誕生日教えてくれる?」と、なに一つ動揺した様子もなく訊いてくる。
 それってつまり、ホテルへ行こうって誘われているんだよね。

 ホテルデートをサプライズしようとしていたことにも驚いたけど、堂々とホテルに誘われるというのも、なかなか恥ずかしい。
 しかも、ファッションホテルじゃなくて高級ホテルの最上階って、スイートルームっていわれる豪華な部屋だよね。

 驚きと恥ずかしさに顔が熱くなり、冷えた指先で両頬を包み込んで息を吸い込んだ。