愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

「やっぱりそういう感じだったか。お友達には、お酒はほどほどにって伝えてね」
「そうですね。でも、猪原さんが明日、説教するんじゃないかな?」

 凄く委縮していた猪原さんを思い出した時、コートに入れていたスマホが震えた。見れば、噂をしていた猪原さんからの謝罪メッセージだ。

「噂をすればです。明日、こってり叱っておくだって」
「はははっ、厳しいことだが頼りになるな」

 再びアクセルを踏む一織さんの笑い声にほっとし、猪原さんによろしくねと返事をする。彼女に任せておけば、きっと大丈夫だろう。

「それにしても、咲良ちゃんは全然酔ってないね。案外いける口なの?」
「あー、それは飲んでないんで」
「もしかして、俺に遠慮して飲まなかったとか?」
「いいえ。そうじゃなくて、私、早生まれなんですよ」
「……ん?」
「まだ誕生日が来てなくて、十九なんです。だから、お酒は」

 興味はあるけど飲んだことはないというと、一織さんは小さく「マジか」と呟いた。

「ルームサービスでシャンパン入れてたんだよね。一人で飲む羽目になるとこだったのか」
「えっ、そんな用意までしてたんですか?」