愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

 店内にはすでに男の人たちが待っていて、それを見つけた陽菜ちゃんはわかりやすい笑顔をして、ツーブロックヘアの男性に近づいていく。きっと、あの人が意中の人なんだろう。

「瀬尾さん!」
「陽菜ちゃん、待っていたよ」

 瀬尾さんと呼ばれた愛想のいい男性は、私たちに気付くと「さあ座って」と席を勧め、ウェイターを呼んだ。

「お待たせしちゃいましたか?」
「そんなことないよ。俺たちもさっき来たばかりだから。それより、紹介してくれる?」
「はい。二人とも、いつも仲良くしてくれてる同期なんです。坂下咲良さんと、猪原柚さん」

 順番に紹介しながらも、陽菜ちゃんは瀬尾さんに釘付けだ。
 うんうんと頷く瀬尾さんは、連れていた二人を紹介してくれた。聞けば、三人とも大学のOBで昨年卒業したばかりだそうだ。学部は違うけど陽菜ちゃんとサークルが一緒だったとか。

 そんなことを話していると、ウェイターがグラスワインを運んできた。

「あ、あの、私まだ十九なんで、ソフトドリンクを頂けますか?」