愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

「どうしたの? これからバイトなんだけど」
「それが……麗華から連絡があってさ」
「麗華さんから?」

 なんの話だろうかと首を傾げると、結城くんは歩きながら話そうといった。
 ここでは誰かが聞いているかもしれないと気を遣ってくれたのだろう。
 並んで帰り道を進む間は、当たり障りのない会話をして、すれ違う学生の数が少なく鳴った頃、結城くんは「昨日のことだけど」と本題を口にした。

「東條さんが麗華のお父さんに、婚約解消を申し入れたって」

 突然の話しに耳を疑った。
 婚約はどうにかするっていってたけど、まさか、こんな早くに行動に出るなんて思ってもいなかった。だって、麗華さんのお父さんと仲違いでもしたら共同事業はどうなるんだろう。会社に迷惑がかかるんじゃないか。
 困惑していると、結城くんは言いにくそうに話しを続けた。

「麗華がいうには、お父さんは怒っているみたいだけど、ひとまず共同事業は継続するみたいだよ」
「そうなんだ……ありがとう、教えてくれって」
「いや、こっちこそ。その、まさか、こんなに早く俺たちが望んでいるような形になるなんて思ってなくてさ」