愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

 クリスマスの夜といっても、社会人には関係ないよね。ドラマや小説みたいにクリスマスディナーを予約しているなんて、あるわけないってわかってる。
 でも、ほんの少しだけ一緒に過ごしたいなって思う気持ちもあるわけで。

 短いメッセージを少し寂しく思いながらスマホを鞄に入れた。


 もやもやしながらクリスマスイブ当日を迎えた。
 子どもじゃないから、プレゼントが欲しいとかそういうわけじゃないけど、恋人がいるのにクリスマスデートがないって寂しいく感じちゃう。ドラマや小説の見すぎなのかな。
 
 せめてもの意思表示で、お弁当はおもいっきりクリスマス仕様にしたんだよね。
 薄焼き卵で包んでカニカマのリボンをかけたプレゼント型のオムライスに、くりぬいた星のチーズとカラフルなあられを散らしたブロッコリーのリース。照り焼きチキンにはサンタさんのピッグをつけて。
 お弁当開けて驚いてくれたかな。
 そんなことを思いながら午前の講義を終えてバイトに向かおうとすると、声をかけられた。

「坂下さん、ちょっといいかな?」

 辺りを見回して声をかけてきたのは、結城くんだった。