愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~

「えぇっ!? そんなことないですよ! 結城くんは親切な人ですけど、絶対にないです!」
「でも、俺のことはずっと東條さんなのに、ユウキくんって呼んでるし」

 これは嫉妬してくれているってことかな。
 意外にも可愛いことをいいだした東條さんは、私から顔を背けるようにして外を見た。

「……結城って苗字ですよ。それに、結城くんには彼女もいます。とびっきりの美女で……東條さんの婚約者さんです」
「──は?」

 驚きを隠せない顔の東條さんは、勢いよく私を振り返った。

「今日の夕方、結城くんに橘麗華さんを紹介されました。それで、婚約者だって教えられて、色々混乱してまして……」

 言葉を失っている様子だった東條さんは、一つため息をつくと「なるほどな」と呟き口角を上げた。

「信じてくれますか?」
「そうだな……俺のことを名前で呼んでくれたら、信じてあげる」
「え?」
「それと、明日の朝、俺の淹れるコーヒーを飲んでくれるなら」

 どういう意味だろう。