東條さんがベンチャー企業社長?
さざんかのカウンターで「昼飯を食べ損ねた」てよくいっていて、食後のコーヒーを飲んで「今夜も頑張れそう」なんていっているから、どんなブラック企業で働いているんだろうかなんて思っていたのに。
唖然として東條さんを見上げると、きまり悪そうな顔に笑みが浮かんだ。なんとなくだけど、知られたくなかったといっているようだ。
「学生で起業する子も増えてるこの時代に 、三十路手前で若手というのは無理ないですかね」
「なにをいうか。下積みをしっかりしたお前だからこその結果だろう。私の自慢だぞ。胸を張れ!」
東條さんの背中をバシバシ叩いた野崎教授は、後ろから誰かに呼ばれた。すると、なにか思い出した顔になり、すまないといって慌てだす。
「この後、会議が入っていてな。それじゃ、東條、また連絡をするな」
「今度は余裕をもって連絡してください。俺もそれなりに忙しいので」
「そうだな。けど、今日は話せてよかったよ」
満足そうな笑顔になった野崎教授は、再び離れたところから名を呼ばれ、慌ただしく去っていった。
さざんかのカウンターで「昼飯を食べ損ねた」てよくいっていて、食後のコーヒーを飲んで「今夜も頑張れそう」なんていっているから、どんなブラック企業で働いているんだろうかなんて思っていたのに。
唖然として東條さんを見上げると、きまり悪そうな顔に笑みが浮かんだ。なんとなくだけど、知られたくなかったといっているようだ。
「学生で起業する子も増えてるこの時代に 、三十路手前で若手というのは無理ないですかね」
「なにをいうか。下積みをしっかりしたお前だからこその結果だろう。私の自慢だぞ。胸を張れ!」
東條さんの背中をバシバシ叩いた野崎教授は、後ろから誰かに呼ばれた。すると、なにか思い出した顔になり、すまないといって慌てだす。
「この後、会議が入っていてな。それじゃ、東條、また連絡をするな」
「今度は余裕をもって連絡してください。俺もそれなりに忙しいので」
「そうだな。けど、今日は話せてよかったよ」
満足そうな笑顔になった野崎教授は、再び離れたところから名を呼ばれ、慌ただしく去っていった。


