「おいおい、冗談は顔だけにしろよ。おめぇ。」
その中の一人、拒絶を前面に出している金髪の男が喋る。
ポッケに手を突っ込んで、眉間に皺を寄せて明らかに不機嫌そうだ。
「冗談言ってねぇよ、折れてんだ」
「折れてることなんかどうでもいんだよ。長ーーーーい付き合いのおれにゃ分かるぜ…?おめぇが何を言い出すかなんてよぉ」
「分かってんならいいじゃねぇか」
「よくねぇからいってんだろーが!」
「何がだめなんだ」
「ちっ…………」
な、なんかわからないけど言い合いしてる……!
本当に何を揉めているかさっぱりなんだけどこの場から去りたい。
状況を把握するためにも色々考える時間が欲しい。
とりあえずどうすることもできないから、美形同士の邪険な雰囲気こわぁ…………と身震いしていると、金髪の男が私に指を差して声を荒げる。
「空から落ちてきたどこの馬の骨かわからない女だ。関わったらぜってぇめんどくせぇ。
それに綺麗なえろぉいねぇちゃんならともかく…………
こんな毛むくじゃらなミノムシみてぇなやつぜってぇいやだね……!!!」
失礼すぎて笑うんだが?
ただ今の自分の見た目を見たら納得はできるけど………と、視線を下に向けてみる。
