「落ち着け、優芽」
次は私が踏んでいた男が口を開く。
低く、そして凛としている声にオレンジ男が静かになった。
たった一言なのに有無を言わせないオーラが彼にはある。
ザワザワ………と木々が揺れる音しか聞こえない。
次に彼の口から出た言葉に私はもっと困ることになる。
「あばらが折れてる」
は…………?
眉毛一つ動かさず、真っすぐ立ってるよね…?
確かに私を受けたときに小さく「いてぇ」とは言ってたけど……
け、けどそれが嘘か本当かなんて関係ない。上に落ちちゃったのは私だし…………
「ご、ごめんなさい……!!」
「謝ってすむなら警察はいらねぇ」
く、食い気味に返された……!
チラッと見るも無表情すぎて感情が読み取れない。
けれど他の男達はどういうことかわかっているのか様々な反応を見せた。
