私は死亡者

「美鈴。
影の世界は……もう見えないのか?」

私は微笑んで答えた。

「ううん。
“死の匂い”は少しだけ分かるようになった。
でももう、怖くないよ」

沙耶が言う。

「未鈴のおかげだね」

私は頷く。

「うん。
未鈴が、私の影が……
私に“生きる選択”をくれた」

遼がコーヒーを飲みながら言う。

「じゃあ……
もう死亡者じゃないんだな」