私は死亡者

「遼はどこ?
何をしたの……?」

影は答えず、ただ私の顔を覗き込むように近づいてくる。

沙耶が私の前に立ちはだかった。

「来るな! 彼女はもう……何も奪わせない!」

影は沙耶を見ると、低く笑ったような気配を見せた。

「奪う?
違う。返しに来ただけだ」

「返す……?」

「“死”を。
お前から奪われた“本来の死”を」