契約結婚した公爵閣下は、別邸に何かを隠している

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「奥様、お客様がお見えになられました」

「まあ、もういらしたの?」

「はい。応接間にお通しいたしましたが、いかがなさいますか?」

「向かいましょう。私が対応します」

 数日経っても答えがわからないままでいる。そんな折、アラン様のご同輩がお見えになった。アラン様と同じく王国軍大将を務めておられる、ダグラス閣下。



 元々予定は聞いている。結婚祝いに来てくださったのだ。昔からアラン様と交流が深いと伺っている。でも、アラン様はまだご帰宅していらっしゃらない。共に迎えるはずだったのになぜ、と首を傾げながら、ヘレンを従え私は足早に応接間に向かった。