夢幻に消えた君と、存在しない約束の続きを。



震える手で、幼稚園のアルバムのページをめくった。
最初に乗っている写真の中に、それはあった。


そこには、六歳の僕がいた。
隣には、少し背の低い、天真爛漫な笑顔を浮かべた女の子が並んでいる。


「⋯⋯蒼」


間違いない。
病院で僕の隣にいた、あの蒼だ。

幼い僕は、彼女の小さな手をぎゅっと握っている。
そのぬくもりが、八年の時を超えて蘇る。


「ごめん⋯⋯ごめん、蒼。僕、忘れてたんだ。君があの日、あんなに⋯⋯」


涙が溢れて、アルバムの紙面を濡らした。


けれど、あまりに急激に溢れ出した記憶の奔流に、僕の体は耐えきれなかった。
激しい眩暈が視界を塗りつぶし、僕はアルバムを抱きしめたまま、逃げるように深い眠りへと落ちていった。