百貨店を出ると、街の空気はさらに冷たさを増していたけれど、僕の心は驚くほど軽かった。
「佑介くん、見て。マフラー、本当にあったかいよ」
蒼が、僕が贈ったばかりの青いチェックのマフラーに顔を埋めて、嬉しそうに微笑む。
「そりゃよかった。その色、やっぱり蒼に似合ってる」
「えへへ、佑介くんが選んでくれたから、余計にあったかいのかも。ねえ、あっち!点灯したみたいだよ!」
彼女が指差す先、駅前広場から続く並木道が一斉に輝き始めた。
数千、数万のLEDが冬の夜を青白く染め上げ、まるで見渡す限りの光の海が生まれたようだった。
「すごい⋯⋯」
「綺麗だね、佑介くん」
僕たちはどちらからともなく手を繋ぎ、光の渦の中へと足を踏み入れた。
