夢幻に消えた君と、存在しない約束の続きを。



泣き疲れた僕の髪を、蒼の透き通るような指が優しく撫でる。


「佑介くん。いつかあなたが私を必要としなくなる日が来ても、私は恨んだりしないよ。それが、あなたが前を向いて歩き始めた証拠だから」


「そんな日は来ないよ。絶対に」


「ふふ、頑固だね。でも、そんなところも大好きだよ」


蒼は僕の額に、氷が溶けるような冷たくて優しいキスを落とした。


今この瞬間に僕の胸を焼いているこの痛みと、溢れ出る涙だけは、世界中の誰にも否定できない現実だった。


「クリスマスまでは、絶対一緒にいさせてね」


彼女の儚い願いと共に、十一月の夜が明けていく。
切なさを加速させながら進み始めた。