– –「というかしずく、そっち行きたいんだけど、ここ開けられない!?」
昇降口の扉をドンドン、叩きながらそう言った咲。
「あ、うん。傘や傘立てで割ろうとしたけど、無理だった」
「そりゃ当たり前でしょ」
すると、ドッペルゲンガーが冷たく笑った。
「逃げられないようにあたしが一時的にこの強化ガラスをもっと硬くしてんの。教室の窓とかもね」
「そ、そうだったんだ…!?」
「傘立てとかぶつけられたら、さすがに強化ガラスでも危ないからね。アンタに逃げられたら、あたしは終わりだし」
はいそうですかと納得できるわけなく、私は少しフリーズする。
そんな私の動揺をよそに、また言い争いを再開した咲とドッペルゲンガー。



