必死に扉を引いても、開く気配はない。
そりゃこんな時間だから鍵くらいかかっているだろうが…なんでそれを考えなかったんだ、私は!!
バカな自分を呪う。
その間にも、いつドッペルゲンガーが現れるのかと、気が気ではない。
私は冷静さの欠片もないほどパニックになっていたが、なんとか気持ちを落ちつかせる。
「っ…こうなったら…」
昇降口の扉を割るしかない。
強化ガラスだろうが、諦めるわけにはいかなかった。
私はスマホをポケットに突っ込み、近くにあった鉄の傘立てを掴んだ。
そこには、置き傘が4本。
傘立てをひっくり返すと、それらがガチャンッ、バタッ!と音を立てて床に落ちた。
左手を傘立て、右手で置き傘のうち1本を手に取ると、私は昇降口の扉の前に戻った。
まずは傘立てを置き、傘を両手で持って思いっきり振り上げた!!



