甘々王子とやらかしヒーロー



体育館 
部活後、一人で自主練をしている和泉

ガターン
シュートを外した転がるボールを拾う舞香

舞香:「まだ頑張るの?」

和泉:「舞香、わりー閉めらんねーよな」

舞香:「それはいいけど、どうしたの?」

和泉:「今日、なんか納得できなくて…」

舞香:「そっか、よしじゃあ優しいマネが手伝ってあげようかな」

そう言って舞香は和泉にパスを出す
受け取った和泉はドリブルからシュートを打つ

繰り返すが、和泉は納得するシュートがなかなか打てない

舞香:「和泉、集中集中!」

和泉:「おう」

そして
ダンダンダン…バシッ

和泉:「よしっ! サンキュー舞香」

和泉から笑顔がこぼれる

舞香:あっ、この笑顔…やっぱり好きだな
この笑顔が見れるなら、マネとしてでもいいや

舞香:「そうだ、和泉おめでとう」

和泉:「ん?」

舞香:「桐谷さんと付き合ってんだってね」

和泉はボールを拾いに行きながら

和泉:「……それ、フリだ」

舞香:「え?!」

和泉:「ちょっと事情あって、オレが頼んでフリしてもらってる」

舞香:「…そうなんだ」

和泉:「あっ、これみんなには内緒な」

舞香:「うんわかってる…でもさ、もうそのまま付き合っちゃいなよ」

和泉:「それはできない、日和は今でもずっとあいつを待ってるから」

舞香:「そんなの……あーあ、なんで桐谷さんは和泉の気持ち気付かないかな」

和泉:「いや、気付かれたら今まで通りそばにいらんなくなるし」

舞香:和泉の態度めっちゃわかりやすいんだけどな

和泉:「オレは日和が笑ってられるように、そばで守ってられたらそれでいい」

舞香:「じゃあ私は和泉が笑ってられるよう、そばで見守ってるよ」

和泉:「いやいや、なんだよそれ! 舞香は舞香が笑ってられるよう頑張ってくれよ」

舞香:「えーーっ」

和泉:「オレは舞香が幸せに笑っててくれないと困る」

舞香:「…んーしょうがないなぁ、和泉がそう言うなら努力してみるか」

和泉:「おう、頼むぞ」

やっと笑い合って話せるようになったと少し気持ちが楽になった舞香だった