夕方の海辺を歩いている日和と和泉
日和:「和泉くん、これからどうするの?」
和泉:「んーどうすっかな、とりあえずなんか食うか?」
日和:「……あの、今日はどうもありがとう。いっぱい和泉くんと遊べて楽しかったよ。でも今日…花火大会の日だよね? 帰らなくていいの?」
和泉:「いいんだ」
日和:「でも毎年行ってたのに」
和泉:「今年は……花火の音聞こえたら、日和 思い出すだろ」
日和:!! だから和泉くんこの日がいいって…ちょっと遠くまで来たの?
日和は和泉の優しさに思わす涙がこぼれる
和泉:「わっ、泣くなよ」
日和:「…ご…めん」
和泉はそっと日和を抱き寄せる
和泉:やっぱまだ忘れられないよな
日和:和泉くん…私なんかのためになんでこんなに優しいの?
その光景を、引き返してきた譲が見てしまう
譲:やっぱり二人は…
駅で大樹たちと合流した譲は
譲:「オレ、日和ちゃん諦めるわ」
いきなりの発言にびっくりしながらも
大樹:「そうか、譲ならまたいい子見つかるさ」
うんうんと頷く彩芽
譲:「ところで二人はどうなった?」
大樹:「う、まあこういうことだ」
照れながら繋いだ手を譲に見せる大樹
譲:「そっか、よかったね彩芽ちゃん」
彩芽:「うん」
嬉しそうに笑う彩芽
そして花火大会の夜は、日和が見ることもなく終わっていった
ー樹くんがいなくなってもうすぐ半年になる
あんなに一緒にいた日々が嘘みたい……
珠子さんが言ってた " 過ぎてしまえばあっという間、一日一日を大切に"
今になって身に染みてくる
学校までの道もオシャレな雑貨屋さんもカフェも…すべて樹くんとの思い出がありすぎる
そしてつい、樹くんの住んでたマンションを見上げてしまう
もうそこにいないのに……
ダメだなぁ、笑顔で待ってるって決めたのに…すぐ余計なことを考えちゃう
心配してくれてる和泉くんたちに申し訳ない
彼氏のフリまでしてくれたのに……
夏休みが終わり二学期が始まる
なんだか視線を感じる日和
そーっと振り返っると、一年の男子がスーッと視線をそらした
