甘々王子とやらかしヒーロー


日和:…お店には迷惑かけたくないけど、みんながこんなに言ってくれて……やって、みようかな…

日和の返事待ちで、みんなは期待の眼差しを向ける

日和:「よ、陽次さん、できるだけ迷惑かけないように頑張ります。よろしくお願いします」

祐生はホッと胸を撫で下ろす

陽次:「よし、決まった! こちらこそよろしく。じゃ早速いい?」

美咲:「日和、がんばれ!」

日和:「うん」

日和が奥で陽次にロッカーの説明やエプロンを渡されている頃

美咲:「水本くんありがとうね、日和のこと心配して声かけてくれたんだよね」

祐生:「いや…‥まあ…」

美咲:「でもこの前みたいに変なことしようとしたら許さないよ」

祐生:「わかってる、ただオレは桐谷に笑っててほしいんだ」

美咲:「それは私も同じ…」

カランコロン

祐生:「いっらしゃいませ」

陽次:「日和ちゃん、まずお客さんにお水出してみようか」

エプロン姿の日和が奥から出てきた

日和:「はい」

ぎこちない手つきで水を運ぶ日和

日和:「い、いらっ…しゃいませ」

そんな日和を温かく見守る陽次、祐生、美咲
無事に注文を聞きオーダーして、安堵し笑顔を見せる日和







翌日 放課後

祐生:「桐谷、帰ろうぜ」

日和:「うん」

昇降口で和泉とばったり会う二人

和泉:「日和、ホントにそいつと一緒にバイトすんのか?」

日和:「そうだよ、今から一緒に帰ってそのまま行くの」

ムッとする和泉

和泉:くそっコイツ、クラスもバイトも一緒だからって日和に近づきすぎじゃねーか!

和泉:「オレもバイトしようかな」

祐生:「小林は部活で忙しいんだろ」

和泉:「そうだけど…日和、明日は部活休みだから一緒に帰ろうぜ」

祐生:「小林は方向違うだろ」

和泉:……っ

祐生:「じゃオレたち急いでるから」

日和:「ごめんね和泉くん、またね」

和泉:くそーっ、水本のやろー 日和を独占しやがって!

地団太を踏む和泉






和泉の家

和泉:「なあ母ちゃん、うちってY駅の辺りに引っ越す予定とかないんか?」

和泉母:「うちは持ち家だから引っ越さないけど」

和泉:「人に貸したらどうだ?」

和泉母:「ローン残ってるけど、あんたが全部払ってくれんの?」

和泉:「……ならオレ一人暮らしがしたい」

和泉母:「何言ってんの、何もできないくせに! 洗濯するから早く部活着出しなさい」

和泉:「……」

母に対してぐうの音も出ない和泉だった