駅の改札を出るとそこに日和が立っていた
祐生:桐谷!?
日和:「祐生くん、よかった会えた」
祐生:「どうして…おまえ…」
日和:「あっうん、あのね…」
日和が珠子の話をしようとしたその時
日和:え!!?
祐生は日和の肩にちょこんと頭を乗せた
祐生:なんでこんなときにオレの前にいるんだよ
日和:「ゆ、祐生くん?!」
日和の声で我に返った祐生はすぐに日和から離れた
祐生:「悪い…」
ブーブー…
気まずい空気の中、日和の電話が鳴る
日和:「も、もしもし」
陽次:「日和ちゃん?」
日和:「よ、陽次さん、今祐生くんに会えました」
陽次:「そうか、ありがとう。こっちはたいしたことないけど、様子みるために2、3日入院になった。祐生にも伝えてくれ……日和ちゃん祐生を頼むな」
日和:「…はい」
電話を終えると日和は珠子のことを祐生に説明した
日和:「陽次さん、祐生くんと連絡取れないって心配してたよ」
スマホを取り出す祐生
祐生:「充電切れてた」
日和:「…なんだそっかそっか、ならよかった」
ホッとする日和
祐生:「桐谷?」
日和:「あーうん、今日翼くんに会えなかったって聞いたから…」
祐生:「ど、どうしてそれ…」
日和:「祐生くんのお父さんから連絡あったって陽次さんが」
祐生:「あー」
頭をかきむしる祐生
祐生:「あーダセー、オレみんなに心配かけて」
日和:「何言ってんの? 心配かけてもいいんだよ、家族なんだから」
祐生:桐谷?
日和:「珠子さんも陽次さんも祐生くんの家族でしょ。家族なんだから心配かけたり甘えたりしてもいいんだよ」
祐生:甘える? ……今まで母さんと二人だったからなるだけ心配かけないようにって…
母さんが病気になってからはオレがしっかりしないとって思ってた
父さんとこ行ってからはあの家にオレの居場所なんてなくて、翼だけが救いだった
でももう翼にも会わせてもらえないとわかって…
日和:「それに私だって…私だって祐生くんの力になれたらって思ってるよ、友達だから…」
まっすぐで一生懸命自分を元気づけようとする日和を見て
祐生:桐谷…オレは…オレは
祐生:「オレは友達じゃ……好きだ」
感情が抑えられず日和を抱きしめた
日和:!! えっ!!?
戸惑う日和
祐生:桐谷あったかい…やわらかくて気持ちいい…甘い…匂い…
理性の吹っ飛んだ祐生は日和にそっと顔を近づける
唇と唇が触れる直前、日和は祐生を突き飛ばした
日和:…どうして?
日和の瞳からポロポロ涙がこぼれる
