日和:「違うの、樹くんに信じて待っててって言われたのに、これくらいで動揺してる自分が樹くんに申し訳なくて」
和泉:「日和、オレはあいつのカッコつけてる態度や、日和のこと全部わかってるて顔で余裕ぶっこいてるとことか大キライだ」
日和:…ん? 突然?
和泉:「でもあいつが日和のこと本気だってことだけは、オレにもわかるんだ」
日和:和泉くん…
和泉:「だから何が言いたいかっつうと、まあ大丈夫だってことだ」
日和:不思議…和泉くんの言葉はいつも私の中にスッと入ってきて安心させてくれる
日和:「ありがとう和泉くん、私もう大丈夫。樹くんから連絡くるの信じて待ってる」
和泉:「そうか」
和泉は満足そうに微笑んだ
プルルル……
樹:「はい」
響子:「樹、私アメリカに帰る」
樹:「え?!」
響子:「だから……」
翌日
樹:「で、どうして急に帰る気になったの? こんなにたくさんお土産買って」
樹と後ろから付いてくる向田の手にはたくさんのお土産が…
響子:「向田さんに告白したけど、まったく相手にされなかった」
樹:「そう、でも婚約はー」
響子:「もちろん解消しないわよ、だって私まだ諦めた訳じゃないから。樹も協力してよね」
樹:「協力はする、だから婚約解消してくれないか?」
響子:「嫌よ、早川の為になるから私を守ってくれてる人なんだから向田さんは」
キシ…キシ…
なにかチリのようなものが樹の目の前に振ってきた
見上げる樹
向田:「危ない!!!」
向田の叫び声とガチャーンというものすごい衝撃音が響き渡る
キャー!!
周りの人たちの悲鳴
救急車のサイレン
そして病院
向田:「申し訳ありませんでした」
ベッドに寝ている樹に頭を下げる向田
樹:「向田さん、頭を上げてください」
そう言って起き上がろうとする樹を支える響子
向田:「しかし早川の人間でありながら、樹さんを守れませんでした」
樹:「あなたは響子を守ってくれたじゃないですか。向田さん、もう少しこちらへ」
ドアの前から樹の側までやってくる向田
樹:「向田さん、あなたは早川の僕よりも響子を助けた。それがどういうことかわかりますか?」
向田:「…はい、会長と社長に謝罪したのち責任を取らせていただきます」
樹:「違いますよ、無意識にあなたは一番大切な人を助けたってことでしょう?」
向田:「え?!」
響子:え?!!
樹:「自覚ないんですか? 向田さんともあろう人が」
向田は響子の顔を見る
普段顔色の変わらない向田の頬がかすかに色づいていた
バタバタバタ……
廊下から走ってくる音
ガラッ
