甘々王子とやらかしヒーロー



樹の部屋

日和:「そういうわけで25日はみんなで集まることになったんだ」

樹:「毎年恒例なんだ?」

日和:「うん、ケーキとかチキン買って誰かの家でゲームしたりプレゼント交換したり」

樹:「楽しそうだね」

ブーブーブー…………
チラとスマホを見る樹
電話の相手を確認してポケットにしまう

日和:「出なくていいの?」

樹:「急ぎじゃないからいいよ。それより…イブの日は僕が日和を独占してもいいんだよね?」

日和:「だって先に約束したじゃない」

樹は日和と手を絡ませながら

樹:「先に約束したから?」

日和:……

ブーブーブー………

日和:「出た方がいいんじゃない?」

樹:「…ごめん…はい…………え?!! ちょっと待ってください! なんでそんなこと……はいじゃ直接話してみます。はい失礼します」

急に顔色が変わる樹

日和:「どうしたの?」

樹:「いや…ちょっと祖父がね、ごめんたいしたことないから気にしないで」

日和:「うん…」

日和:…でもあきらかに様子が変わった…樹くんが言わないのに私がしつこく聞くのは…だめだよね

樹:「そんな不安そうな顔しないで、ちょっと家のことで祖父と話さなきゃいけなくなっただけだから」

そう言って日和を抱きしめる樹
まるで自分が安心するみたいに







部活帰り

和泉:「なあ舞香、クリスマスだけどイブの日空いてる?」

舞香:「もちろん! 和泉と過ごすために空けてあるよ」

和泉:「そっかならよかった、どっか行きたいとこあるか?」

舞香:「んー、イルミネーションとか一緒に見たいかな」

和泉:「イルミネーションか、いいな。よし、オレに任せろ」

舞香:「うん、楽しみにしてるね」

舞香は嬉しそうに和泉の腕を組んだ

和泉:「おう」








そしてイブ当日

樹:「今日は1日僕にエスコートさせてね」

そう手を差し出す樹

日和:「はい」

と、手を取ったものの

日和:ちょっと待って、なにこれ!! 私の隣にいるのは本物の王子様?!

高級ブランドのお店でお買い物…オシャレなサロンでヘアメイク…生オーケストラのクリスマスコンサート
そして夜景の見えるホテルのレストランでディナー

樹:「メリークリスマス! これ僕から」

スーっと差し出された箱にはキラキラ光るネックレス

樹:「つけてあげる」

そう日和の首にネックレスをかける樹

樹:「うんいいね、似合ってる」

日和は胸に手を当て

日和:「嬉しい! どうもありがとう、大事にするね。えっと、私から…」

樹に紙袋をそっと渡す

樹:「ありがとう、開けていい?」

頷く日和

樹:「マフラーだ! やった! 日和が僕のために選んでくれたんでしょ。嬉しいなー ありがとう日和」

日和の手を取り微笑む樹

樹:「このホテルの中庭に大きなツリーがあるんだ。見に行こうか」

日和:「うん」



日和:「うわー大きい、すごくキレイ」

樹:「そうだね」

日和がツリーを見上げて見とれていると、後ろから樹が優しく抱きしめ

樹:「好きだよ日和」

耳元で囁く樹

日和:あーどうしょう、私本当に幸せだな。こんなに幸せでいいのかな

二人の世界で甘いクリスマスを過ごしていたその時

伏見 響子(ふしみ きょうこ):「樹!」

名前を呼んで駆けてきた響子は樹に抱きつき頬にキスをした

日和:!!!

樹:「!! え? 響子?!!」