甘々王子とやらかしヒーロー


日和:「ごめん祐生くん、ちょっと立てない…」

まだ少し日和の体は震えていた
祐生は辺りを見回し

祐生:「ちょっとごめんな」

日和:え?!

日和を抱っこして座れるところまで連れて行った



祐生:「ほら」

買ってきたミルクティを手渡す

日和:暖かい…

日和:「あ、ありがとう」

少し落ち着く日和

祐生:「あのさ、あんま無茶すんなよ」

日和:え?

祐生:「桐谷かわいいからスキあらばみんな狙ってくんだ。たまたまオレが通りかかったから…」

日和:え?! 祐生くん?! なに言ってんの?!
しかも真顔で

カーっと顔が火照ってきた日和は、持っていたミルクティで冷やそうとする

日和:うわっ、あったかいのだった! 余計火照ってきた

手で扇いで火照りを取ろうとする

祐生:「聞いてんのか?」

日和と目が合った祐生は、日和の真っ赤な顔を見てドキっとして目をそらし

祐生:「まああれだ、なんかあったらいつでも言ってくれ」

日和:「あ、うん…ありがとう」

祐生:なんなんだ、なんでそんな顔してんだ?! オレもなんだ? 危なっかしいからつい本心が出ちまった
それにそんな顔見せられたらオレ…

日和に触れたい祐生の手が、日和の頭の上を行ったり来たりしていた

ブーブーブー

スマホを見る日和

日和:「樹くんが家着いたら連絡してって」

祐生:「そうか、そろそろ歩けるか?」

日和:「うん、ありがとう」






翌日 学校

和泉:「日和っ、今日もアイツ休みなのか?」

日和:「あっうん、もうだいぶいいらしいけど一応今日もお休みするって」

和泉:「ふーん」

和泉と話してる近くに祐生が通りかかる

日和:「あっ、和泉くんじゃまた」

日和は祐生に駆け寄る

和泉:は?!

日和:「昨日は家まで送ってくれてありがとう」

祐生:「ああ、もう平気か?」

日和:「うん」

二人の様子を見てイラつく和泉

和泉:ホントに仲良くなってやがる!




祐生が一人になったところに

和泉:「おい!」

振り向き和泉の顔を見た祐生は

祐生:「なんだおまえか、なんの用だ?」

和泉:「昨日、日和となにしてたんだよ」

祐生:「おまえに言う必要はない」

和泉:「くっ…いいか、むやみに日和に近づくなよ!」

祐生:「そんなことおまえに言われる筋合いはない」

和泉:「なんだとっ!」

今にも掴みかかってきそうな和泉を無視して、祐生は行ってしまった

和泉:くそっ、なんだあのやろ!!

地団太を踏む和泉





部活中

先輩:「おい小林、もっと周りを見ろ」

先輩に注意されるも初歩的なミスを繰り返す和泉
心配そうに見守る舞香



松本:「今日どうした? ほら帰るぞ」

和泉:「…オレもうちょっとやってくわ」

松本:「そうか…ほどほどにしとけよ」


一人残って黙々と自主練をする和泉


和泉:ハア…ハア……そろそろ帰るか

ボールを片付けようと用具室に入る和泉

舞香:「おつかれ」

和泉:「うわーっ!!! ビックリしたーっ、舞香まだいたんか」

舞香:「うん」

和泉:「なにしてんだ?」

舞香:「ボール磨き」

和泉:「これ全部?! 1個1個?!」

舞香:「だいぶはかどったよ、和泉も一人で頑張ってたから」

和泉:……

和泉:「オレも手伝う」

舞香:「えっ、いいよー マネの仕事だし」

和泉:「いいから貸せって」