甘々王子とやらかしヒーロー



朝、日和が学校に行く支度をしていると

ブーブー
日和のラインが鳴る

日和:樹くんだ

樹ライン:おはよ、風邪ひいたみたい 今日は学校休むね
迎えに行けないけど気を付けて行っておいで

日和:樹くん風邪ひいたんだ…大丈夫かな?

ラインの返信をする日和

日和ライン:おはよう、風邪大丈夫?

樹ライン:たいしたことないから心配しなくていいよ

日和ライン:無理しないでね、なにかあったら連絡してね

樹ライン:ありがとう


日和:よし、樹くんに心配かけないように頑張ろう!




学校

美咲:「今日、王子休みなの?」

日和:「そうなの、風邪だって」

美咲:「心配だね、一人暮らしでしょ」

日和:「うん…」

日和:帰りにお見舞い行こうかな



和泉と修一が日和たちのクラスに顔を出す

和泉:「おっ、日和日和、今日部活休みになったんだけど、帰りにどっか行かね?」

修一が和泉の頭をボコンと叩いた

修一:「誘う相手が違うだろ!」

和泉:「なんだよ、久しぶりに4人で遊んでもいいだろ」

美咲:「今日、王子が風邪で休んでるから、日和はそんな気になれないよ。ね?」

日和:「うん」

和泉:ちぇっ、そうかアイツ風邪ひいたんか





樹のマンション

日和:とりあえず食べれそうなもの買ってきたけど……インターホン押しても出ない。電話も出ない…寝てるのかな? 
もしかして倒れてたりとか…いや、考えすぎだよね。もう少しここで待ってみよう


辺りがすっかり暗くなってきた

男:「ねえねえ、さっきからずっとここにいるけど、誰か待ってんの?」

住人らしき男が声をかけてきた

日和:「……だ、だ、大丈夫…です」

精一杯の勇気を出して答えた
ちょうどその時、樹からの着信が…

男:「でももう暗いしよかったら俺の部屋で待ってなよ」

そう言って男は日和の手を掴んだ

日和:ひいっ…

男:「まあまあ遠慮せずどうぞ」

怖くて動けない日和は引きずられそうになる
タッタッタッ…ガシッ

男:「なんだよおまえ!」

走ってきた祐生は日和を男から引き離した

日和:!!

祐生:「この人 友人なんで」

男:「ちぇ、彼女待たせんじゃねーよ!」

男はそう言い残してマンションに入っていった

祐生:「桐谷、大丈夫か?」

日和はガタガタ震え立っているのもやっとの状態
祐生は支えながらそっと抱きしめた
そこにエレベーターから降りてきた樹が駆け寄る

樹:「おい!!」

日和は樹を見ると震えながらも樹に抱きついた

樹:「日和大丈夫か? 日和?!」

祐生は目を背けながら

祐生:「さっきここで男に絡まれていて」

樹:「……っ、日和もう大丈夫だよ、ごめんね」

樹:日和からの着信、3時間も前だった。ずっとここで待ってたのか…
僕が早く気付いてれば

樹は日和をぐっと強く抱きしめた

日和:樹くん…樹くん怖かったよ……え?! 樹くん、熱い! 熱があるんだ

樹:「祐生ありがと、日和は僕がついてるから」

祐生:「わかった、じゃ」

日和:「…ま、待って、樹くん私大丈夫だよ。ちょっとびっくりしただけだから。祐生くん一緒に帰ろう」

樹:「え?!」

日和:「樹くんはちゃんと寝てなきゃダメだよ。はいこれ、いろいろ買ってきたから」

買い物袋を渡し、樹の背中を押す日和

日和:「じゃゆっくり休んでね」

そう言って樹を笑顔で見送り祐生と帰っていく日和
しばらく歩いて突然しゃがみ込んだ

祐生:「桐谷?!」