甘々王子とやらかしヒーロー


樹:「一緒に行くよ」

日和:「…大丈夫、修一くんも美咲も一緒だから」

樹:「じゃ校門まで送ってく」

日和:「うん、ありがと」

二人は急いで学校に引き返した


樹:「じゃここで、様子わかったら連絡して」

日和:「わかった、ありがとう」

日和は西校舎の方に駆けて行った
そのうしろ姿を寂しそうに見ている樹



校舎裏
座り込み顔をうずめふさぎ込んでる和泉
そんな和泉に寄り添う修一と美咲

日和:「和泉くん!」

和泉:「日和ぃーーー」

日和の顔を見るなり日和にすがりつく和泉
戸惑いながらも、和泉の背中を優しくさする日和

修一:「体育でサッカーやってて、暴走したパスを取ろうとしてちょっと足首をひねったんだ。たいしたことないけど、次の試合はメンバーから外れることになって…」

日和:「そっか…」

和泉:「うっ……」

日和にしがみつきながら、我慢していた涙がこぼれる和泉

日和:あんなに嬉しそうだったんだから、相当悔しいだろうな

修一:「和泉、俺たちまだ1年なんだからこれからいくらでもチャンスはあるんだぞ」

和泉:「…わ…わかってるけど……うっ…」

必死に日和にしがみつく和泉を見て

修一:「美咲、ここは日和に任せて俺らは帰ろうぜ」

美咲:「え? でも…」

修一:「いいから…日和、落ち着いたらタクシーで帰れよ。和泉を頼むな」

日和:「う、うん?」

ポンと日和の肩を叩き、美咲の手をひき帰っていく修一
ポツンと取り残された二人

日和:「和泉くん足痛いでしょ、とりあえず座ろ」

和泉を支えながらその場に腰を下ろす




美咲:「ねえ修、ホントに先に帰ってよかったの?」

修一:「ああ、今の和泉は日和がそばにいれば大丈夫だ」

心配でなかなか学校付近から離れられなかった樹は、帰ってる様子の美咲と修一を見かける

樹:この二人も一緒じゃなかったのか? もう解散した? 日和から連絡…ないな




和泉:「日和ーー、悔しいよ!!」

日和:「うん、悔しいね」

和泉:「なんであんなパス取り行こうとしたんだ! くそっ」

日和:「それはきっと…和泉くんのスポーツ魂だね」

和泉:「そんなのいらねー」

日和:「そう? なんでも一生懸命な和泉くんかっこいいよ」

和泉:「ホントか?!! なら治ったら、走り込み200本やってやる」

日和:「フフ…うん」

和泉:「あと、シュート1000本打ってやる」

日和:「うん」

和泉:「あと、あと牛丼つゆだく大盛り3杯食ってやる」

日和:「ハハッ…」

和泉:「あとは……ありがと」

日和:「うん」

その後も和泉の愚痴やたわいのない話をする二人



和泉:「……」

日和:「そろそろ帰ろっか」

すると和泉はカバンからベストを取り出し日和に渡す

日和:?

和泉:「ごめん、これに着替えて。日和のベストに鼻水付いた(汗)」

日和:「えっ! ウソ!!」

慌てる日和のベストを脱がせ、自分のベストを着させる和泉

和泉:「洗って返すから、ごめんな」

日和:「う、うん…ありがと…」

日和:これ…いいのかな? 和泉くんは大切な友達…仲間
気にする方が変? わかんないや