ガキの頃から俺らの喧嘩の原因は、若葉についてが多かった。
双子だからいろんなことで出来不出来の優劣をつけられてムカつきましたっつーのもあるけど、好きな奴がらみが一番、嫉妬根が深いんだろう。
甘音に若葉がとられた。
若葉と笑いあっててムカつく。
俺が若葉と遊ぶ約束をしたのに、なんでお前もいるんだよ。
若葉を独占したい。
俺だけが若葉の笑顔を生み出したい。
若葉と俺の世界に誰も入りこまないで欲しい。
行きつく先は【若葉が好き】という純粋な感情で、二人で同じ宝物を愛で、奪い合って、手に入らないと悔やんで、悲しみと敗北感をぶつけ合って。
ほんと双子ってやっかいな人種。
兄弟に干渉されない一人っ子が良かったわ、若葉みたいに。
「この部屋に居座りたいならどうぞご勝手に」と、あきれ顔で両手を広げる。
「でもって俺の分の宿題よろ、頼んだわ、成績学年トップの元生徒会長様には何の手ごたえもない問題ばっかでつまんねーと思うけど」
甘音への拒絶を手のひらにこめ、肩をぽん。



