その時、スマホの画面に若葉からのメッセージが現れた。
焦点を文字に合わせるも、俺が漏らしたのは落胆のため息だった。
連続で届いたメッセージで、さらに心臓が打ちのめされるとはね。
若葉は俺の心臓を、千本の憎しみの矢が突き刺さっても出血すらしないダイヤモンドか何かだと勘違いしてない?
さすがに傷ついたんだけど、立ち直れないくらいにね。
文字というものは心臓をえぐる凶器にもなりえると、18年間生きてきて初めて知った。
絶望で目の前が真っ暗だ。
ベンチに座っていなかったら、敗北したボクサーのように地面に崩れ落ちていただろう。
勝手に呼吸が荒くなる。
唇を強くかみしめても、心の痛みは全くごまかせない。
画面に浮かび上がっていたのは、俺のことが嫌いと訴えている悲しい文字羅列だった。
(僕の記憶が戻らなければ良かったって思ってるでしょ)
(安心して、もう甘音くんのことも紅亜くんのことも好きじゃないから)



